7/15 学校 PJT 勉強会 主催:WLBC関西

午前の部

目的

  1. 春日市の取り組みを知る 
  2. リーダーだった工藤一徳氏のあり方から学ぶ
  3. 学校・教員・教育委員会それぞれがするべきことを見つける 

講演:工藤一徳さん

 

「春日市業務スリム化成功のカギは何だったのか ~取り組みの概要~」 

午後の部

目的 

  1. コンサルタントスキルアップ

・学校ワーク・ライフ・バランス基礎知識 

・コンサルタントの心構え

・事例紹介(愛知県教育委員会・新居浜市教育委員・静岡県富士見台小学校)

・ミニマムパッケージ作成ワーク

全国で活躍するワークライフバランスコンサルタント、教員・小学校校長・県教育委員会職員・新聞社。様々な方にお越しいただきました。 

午前の部 詳細

工藤一徳氏ご講演

「教育委員会事務局が変わると学校が変わる」 

「教育改革なくして学校の自立化わない」

とおっしゃる工藤さん。 教育行政を全て知り尽くした工藤さんの貴重なお話はメモの手が止まりませんでした。 春日市の改革はすべて教育長の英断だと工藤さんはおっしゃいます。 しかしそのサポートをし、教育長にも本音で切り込んでいった工藤さんがいたからこその改革です。 工藤さんのあり方と行動から今回たくさんのことを学ばせていただきました。 以下はお話の概要です。 

●市区町村教育委員会が 15 年前以上前から抱える課題

  • 都道府県教育委員会の関係のなかで萎縮している
  • 学校教職員は市区町村教育委員会へ意見を言わない。
  • 学校と 市区町村教育委員会が縦の管理関係。教育委員会の学校訪問に対するおもてなしなど市区町村教育委員会の方を向いている。 

→ 学校現場の意見を吸い上げることができず、県教育委員会との関係性の中で自立できずにいた。 

●定数増しか解決策はないのか

改革当初の工藤さんは教員の業務スリム化には定数増しかないと思い込んでいた。 しかし、実際には定数増以外にもできることはたくさんあり、現行の国の制度の中であっても市町村教育委員会が独自にできることがあることがわかった。 

●工藤さんがリーダーシップを取り春日市教育委員会が 次々にした改革が、なぜできたのか。

改革と同時に「業務のスリム化」をしていた。 =「改革のための議論の時間」が作れた。

●改革のポイント

ポイントは、改革というビルドの前に(あるいは同時に)業務スリム化というスクラップをしていたことなのです。 

 

《業務スリム化例

・市の研究指定校制度休止 

 

・鑑文廃止、提出物削減

《教育改革例》

・予算編成から決済まで学校に任せた

・学校管理規則の改定

・コミュニティスクール導入

・教育長出前トーク

・学校訪問廃止

 

・教育委員会会議を活性化


●春日市の様々な改革に共通しているフレーム

共通のフレームは以下の①②です。

①当事者意識の醸成

関係者を巻き込む 

↓ 

当事者意識の醸成 

↓ 

 

一体となった改革へ 

 

例)コミュニティスクール 

教育委員会事務局が毎月学校現場に出向き実態を目の当たりにする仕組みを作った。 

 

これにより教育委員会事務局は生々しい学校の現実を知り、行政も巻き込んだ実態に応じた適切な支援ができるようになった。学校現場出身以外の教育委員会事務局職員の意識が高まった。 

②信じて任せる

現場を知っている者に権限を渡す 

↓ 

必要なことに必要なエネルギーをかけることのできる実態に合った改革へ 

 

 

例)予算権 

 

教育委員会事務局が学校現場を信じて思い切って権限を渡したことにより、各学校で独自予算を組みコスト意識と個性が育った。教育委員会事務局や行政は定型業務からの解放。 


工藤一徳さんは WLBC 関西の外部有識者となってくださいました。国の制度改革を待たずとも教育委員会や学校現場の改革をされた経験や様々なお知恵をもとに、助言いただくこととなりました。

春日市教育委員会が様々な改革のダイジェストは↓こちらの動画でもご覧いただけます。

↓素晴らしいファシグラをしたのは、WLBC関西の福成有美です。 

午後の部

コンサルタントスキルアップ

【学校ワーク・ライフ・バランス基礎知識】(WLBC 関西学校プロジェクト 澤田真由美)

  • 残業代はなく教職調整4%
  • 『超勤4項目』 
  • なべぶた組織
  • 小学校:授業後から定時までの貴重な 1 時間はほぼ会議なので、授業準備の時間は確保されていない
  • 中学校:部活がありもっと過酷
  • よく出る学校用語と意味

小中連携 / 中学校ブロック / 職朝・職会 / 部会・委員会 / 児童・生徒 / 教材研究 / 管理職 / 県教委 /事務職員 / 週案校務支援システム 

【コンサルタントの心構え】(WLBC 関西 福井正樹)

コンサルティングの切り口について

・行政とともにできること

・これまでの自治体コンサルティングの実績から言えること

【事例紹介】

全国で進んでいる学校の働き方見直し事例 

・愛知県教育委員会(愛知県教育委員会 宇都宮裕人様 WLBC東海 宇野亜貴子様・有冬典子様) 

・新居浜市教育委員(WLBC関西 近藤智佳)

 

・静岡県富士見台小学校(㈱ワーク・ライフバランス 高安千穂様)

 

【学校コンサルティングミニマムパッケージ作成ワーク】年間コンサルティング企画提案書

・年間コンサルティング企画提案書 

・学校組織診断  など