学校ワーク・ライフ・バランスシンポジウム レポート1

午後:学校と保護者が考える教員の長時間労働シンポジウム

日時:2017年12月26日(火)13:30〜16:30

会場:神戸産業振興センター 

モデレータ:福井正樹   登壇者:川島高之・澤田真由美

 

午前のワークショップに引き続き、午後は文科省業務改善アドバイザーの川島さんをお招きしてのシンポジウムでした。全国から参加者があり満席となりました。翌日の朝刊にも掲載されました。

 

午前のワークショップの様子はこちら。

以下に当日の内容をできるだけ再現したものをご紹介いたします。

川島高之さんの課題提起

  • ファザーリングジャパンやコヂカラニッポンでしていることは、この学校プロジェクトとまさにど真ん中な活動と思っている。
  • 学校教育は(こども教育)は三位一体だが、地域が担えなくなっている。 
  • 斜めの関係が薄れ、叱ってくれるおっちゃん、隣を手伝ってきなさい、のようなおばあちゃんが減ってしまった。地域が子ども教育の主体者にならなくなってきた。 
  • 教員は長時間労働、メンタル不全が増えている。 
  • 学校に課される年間の調査が約 400 件。中には、文科省、県教委、市教委それぞれから同じ調査がきたりする。 
  • アクティブラーニングやれ、今年は英語やれ、とあれこれどんどん上積みされるばかり また、地域(住民)は対立先になっている。 本来サポートする立場。 
  • 学校事務では、教員に集金などを依頼している。 
  • 一方で、保護者に焦点すると、実は保護者も先生を忙しくなっていて子どもを見られなくなっている、親は自分の子しか見えなく過剰な要求。 
  • 本来保護者は教師のサポーターになるべきものなのだが邪魔になってきている。 そこで、保護者の意識を変えよう、というシンポジウムを秋に開催した。
    (Web ニュースの様子スライド7)。 
  • 学校は本来福祉をするところではないが、教員は福祉をするような環境下に置かれてしまっている。 
  • 校長先生の存在が大きい。 イクボス的校長が、ここまでやればいいんだを示すことが必要。 
  • 教育は滅私奉公と考える傾向があるが、その教師にも子どもや親、家族がいる。このような環境では、教員になる人が減り、教育の質が下がる。 
  • 先生にもっと笑顔を。先生が眉間しわを寄せていたら良い教育になるか? 
  • 学校に要求するのではなく、保護者自信が What can we do? になるべき 
  • いじめ問題は保護者で受け取る。PTA でいじめ問題を受け、おっさんたちが、交代で教室を回る。子どもへの声かけ”元気か?” ほとんどの生徒が顔を知っている。 
  • 週1回まわるだけでほとんど収まる。 
  • 親がもっとやってもいいんじゃないか? 
  • クレイマー保護者のために(1人でも)教員が疲弊する。私はPTA会長の時に学校へのクレームを PTA で受けることをやった。学校に文句がある場合は PTA 会長(フリーアドレス)に、と周知。結果、一本もクレームなかった。先生には何でも言っていい、という意識がある。
  • 保護者が先生のサポーターになろうよ!と言いたい。
  • 部活でなんでうちの子が試合にでられないか?ではなくて、親が球拾いのボランティアをしてもいい。試合の随行は先生人数最低限で。あとは親。保護者が、親が、地域ができることもっとある。 

トーク

モデレータ 福井(以下 F:

この問題提起を核に、もう少しここから出てくる問題を出して投げるので、なるべく多くの人が自分から声を出して下さい。

教育の質とは

F:改革を目的としても、教育の質は絶対に担保されなければいけない(こどもの安全も必要だが。)クォリティの高いパフォーマンスは必ず短時間労働でできる。クォリティの高い教育をするために教員が長時間労働したいいか?いろんなお立場から突っ込んで頂きたい。

澤田(以下 S:
教員自身が、大人になるって楽しいよ、と体現できること 疲弊する姿を見せて、大人になるって大変だな、と思われないこと。 

川島(以下 K:

職場以外の私生活を充実させること 視野が広くなり、地域の活動、異業種交流など。 先生が教育バカになり、視野が狭くなっている 

F:大人としてのモデルたる先生になる、ということ。ワークライフバランスということだろうと思う 

多くに意味ではそこが教育の質、だと思う。 ただ、そこのぼやっとしたところだけ言っても難しいので具体的に。 

S:川島さんのお話を聞いていて思い当たったのが、視野が広がる、ライフの時間で視野が広がる、というエピソードで、教員は不登校の子がでると犯人捜しをしてしまうことが多い。自分はライフの時間を使って「教育お茶会」というのをやっているが、「教育」というキーワードで、感心のある人が集まってくるオープンなミーティング。NPOの方、保護者、フリースクールの人。 

それまで学校にいたら学校の人しか知らず、学校にいたら不登校の子をバイアスとして見ていたが、フリースクールの人から「子どもを信じる、100%信じる」という話をきいた。そのフリースクールでは来年スタッフを雇うかどうかも子どもと話合って決める。そのフリースクールでは、不登校以外でも見識を広めるために入れる親の子もいる。公教育に合わない子もいる、ということを気づかされ、その話を不登校の子がいるクラスを担任したとき、親に言ってあげたらとても感謝された。ライフでの出会いがワークを大きくした。 教員にはこのような経験をたくさんの先生にしてほしい。

F:社会に出ていく子供たちを育てる教員が社会を知らない。 

自治体職員も外を知らないことが多い。企業の人たちと働き方改革を論じると目からうろこ、になる。 

K:子どもを待つ、ということが必要だと思う。 教員が待てれば、子どもは自分で問題解決する。できる。 親はどうしても先に手を出してしまう。その方が楽。待つのはつらい。 

キャリア教育はやっているが、教員がすぐにこれやりなさい、あれやりなさい、これではキャリア教育にならない。答えが出なくてもいい。 

 

S:幼稚園の先生から聞いたのだが、鍵盤ハーモニカを初めて教えるとき、最初は自由に吹かせる。そうすると、となりのクラスに比べるとできるようになるのは遅いが、鍵盤ハーモニカが好きな子が圧倒的に多い。学校だと、他のクラスより遅い、ということが許されない場合が多い。

 

F: 何故できないか。教員が子どもに向き合う時間、一般社会の人と触れ合う時間、子どもを待つ時間が無いのはなぜか。

教員の長時間労働の要因

F: 教員の長時間労働を分解してみたいと思う。なぜ先生たちはこんなに時間がないか?

K:2つあって、まずなんでも先生に投げる、ということが一つ。

文科省、県・市教委もなんでも先生に言ったらなんとかなる、という思い。

先生自身も、先生、ってそんなもんなんだ、と悪い意味でも美化された滅私奉公、自己満足になっている。自分がやりたい、はわかるが、やりたいを通せば全体としてついてこられる人が少ない。

F:今回は優しい?(笑)

K:教員もいると聞いて。

F:自己満足は教員だけでなく、親も上司も。

K: 仕事っておもろい。やりたくなる気持ちもわかるが打ち止めする力も必要。周りに迷惑がかかる。ここまで意識してやることが必要。

F:クォリティが下がる。学校にいるとおかしい、と思っても言えない。言っても組織として改善につながらない。

S:校長先生の影響力は大きい。職員室内で校長が元気か元気でないかは職員に影響する。校長にできることは多い。改革をする校長に、改革をしたいけどしない校長とのの違いは何ですか?と聞くと「覚悟です」とおっしゃる。

F:働き方改革を進めるうえで、徹底的に業務の効率化をする。教育では、効率化できないこともある。してはいけない部分もある。これが企業と学校の大きな違い。

滅私奉公しないといけない、という理想があるとできない。教育は効率化できない、という言葉で止まってしまう。昨日、新潟の保育園で働き方改革のセミナーをしてきたが、子どもと接する。

時間を効率化しろ、と言っているわけではない、ではお便りはどうか。改善計画を作ってお便りをアプリにしては?ということになった。

教育現場で効率化できること、できないことの区別ができていないのではないか。 

学校で効率化はできるか?というと会場はどうですか? 

会場:子どもたちを教育する教員が社会を知らないのはあり得ない、と言っていたが、学校の先生を教育する先生が長時間労働でやってきた人たち。だから社会経験をさせてもらえないと、いろんなことを与えても教員が受け止められないのではないか? 

K:企業もそうで、長時間労働をやってきた幹部が係長を教育していたりする。だから、この社長・役員クラスを変えないとだめ。民間企業でもだいぶ変わってきた。体感してないものをやるのは難しいが、体感したらやりやすくなる。

F:利益をあげれば、経営者は変わるが、学校はどうか。短時間労働の方が質が上がる、効果が上がる、と言われると校長もその気になるのでは? 

K:北欧では学力が高いが。

F:学力なら数値化できる。 

S:学力の高さは北欧が高いのはある。オランダは子どもの幸福度が世界一だが、宿題ない。

F:競技者としていえば、だらだら長時間トレーニングしても効果にならない。高いレベルの選手は集中的にトレーニングする。長時間トレーニングは体が壊れやすい。 

長時間労働をやめると質が上がる、ということがはっきり効果が分かればいいが。 

S:学校内の都市伝説で、授業準備に時間をかければかけるほどいい授業ができる、と言われている。でも、授業名人の教師で自分がワークライフバランスを教えて頂いた教師が、授業に向かう階段の途中で今日の授業でやる事を決める、というパフォーマンスの高い教員がいた。 

長時間補習=教育?

会場:高校の進学校で校長が悩んでいるのは、補習時間を多く取ることで、効果を上げてきた、という自負を持つ人がおり、そんなことはないと考える若い先生が議論する機会がない。言えない。逆に主体的に深い学びが必要と校長も思っていて、ボトムアップを待っているが、先に進めない長時間労働に信念をもってやっているとその信念を突き崩すのが難しいのではないかと思う。

F:優秀な学校を出て学力高い子が全く使えない。教育水準が高い、偏差値の高い子というところで見れば効果は上がっているが、子どもの教育の成果は、社会で活躍できることではないか?

学力、進学率で評価をするのは学校の自己満足ではないか?

 

社会人として使える人間を作ることを評価しては?社会と学校の経験のしあいが必要。東大に入って大人になってどうしているかを学校にフォードバックして見えるといいのでは?

 

K:学力高くて社会性のないやつが一番使いにくい。屁理屈ばかり言うできない院卒よりも中卒でどこにでも積極的に行く方が評価できる。文科省からも偏差値で良い、悪いを決められている。文科省が学校の良しあしや校長の評価が今のままでいいのか、という問いかけたい。定量的なアウトプットだけではなく、時間という分母をいれ評価基準を入れることが必要。企業は当然になっているが、学校は最後になっている。 

F:自動車教習所の評価は卒業生の事故率で評価される。 同じように企業でも社会に出て役立つ子どもにそだったか、という評価をしたら? 高校にフィードバック。 

K:大企業にお願い出来ればいいが。

S:定期テストで良い成績を取った生徒は海外の先生とインターネットで会話できる、という仕掛けを作った例がある。海外のイケメンの先生とお話したいのでがんばって生徒は勉強する。ベルリッツ語学スクールの手法を取り入れた。

その先生が社会を知っている例の一つだった。 学校は偏差値も高くなかったが、中には進学する子も多くなってきた。 本当にやりたいことを自分で探して目指している子どもが増えた。

F:進学のために受験勉強する時間をきいているという。この感覚がおかしい。

裁量権を与える

K:職場でも同じ。職場の生産性を高める一番の手法は裁量権を与えること Will と Can を見極め、委譲するのが一番生産性が上がる。

学校も、やりたいことは何?不足しているものを先生が与える。 日本全体、裁量権を与えていない親、先生、上司。 

 

F:Will、Can 大切だが、教員の中では裁量権を持たせられない者もいる 

そういう人達、マインドがセットされていない人には丁寧なやり方を教える必要がある。 階層を分ける必要がある若い教員には裁量権を与えるのは早い、とも思う。やり方を教えて、任せる方が良いかな?と思っている。見極めが必要で、手法を色々見せることが必要。

 

S:子どもたちにどれくらい任せられるか、ということが教育の質でもある。午前中のラグビー部の例。 

オランダのイエナプラン(子どもの自主性)を学びに行っている友人が教員時代、子どもたちに自主性をもってやらせていた。

K:先ほどの裁量権も子供に与える、ということ。 

地域の特産品も、子どもにやってごらん、見つけてごらん、企業見つけてやってもらって、商品化してごらんという流れ。保護者や塾などには声を出させない。 

裁量権をもたせるとカオスのように暴走するが、押さえればよい。授業に出なかった高校生や引きこもっていた中学生が目をキラキラさせて取り組む。 

F:裁量権を子どもに与えると、教員の労働時間はどうか? 

S:やり方にもよる。 

F:日本の学校現場では子どもには裁量権を与えないのに、新卒の教員には全部の裁量権を与える。学級崩壊になっている。 

K:保護者のサポートが必要だと思う。新入社員に全部任せるのと同じ。保護者が見守らないと。 

F:妻が教員40年。学校には教員の育成システムがない。

会場: 今、裁量権を奪われるとこまる。現在の先輩教員は長時間労働の人たち。ここに裁量権を奪われるとせっかく WLB を考えてやっているのに困る。

 

F:裁量権はどこまで、誰に、能力をみてという判断が必要。 

 

K:若い人達は仕事へのモチベーションが下がっている。その最大の理由が裁量権が与えられていないこと。 管理職である校長教頭がマイクロマネージをしてくること。 総論でいえば、若い教師にもっと裁量権を与えたらいい。上流、文科省がもっと学校に裁量権を与えればいいのに出来ていない。

 

F:若い教員に裁量権を与えたら見守るベクトルが必要。

 

K:丸投げと裁量権はちがう。放任と主体性を尊重するのは全く違う  

ジャッジする力

会場:国立大学の偏差値の高い学生から2つの内定でどっちに行ったら幸せになれるか?と質問されてびっくりした。周りが常に答えを用意していた。学校教育では考える力を奪われているのでは? 

ジャッジできる能力を付けて社会人になれば、社会でも裁量権を与えられて働けるのではないか? 

F:ジャッジできる力を持った人を教員として採用したらいい 

K:子どもに進学先を決めさせた。部下にもどうしましょうか、という質問は受け付けない。こうしたいが、どうか、という質問にしてから来るように指導した。学校でも子供たちにそのようにするのであれば、教員にジャッジをさせる、学校にジャッジさせるのが必要かと思う 

S:そもそもどんな人が教員として採用されているか、という例で、同じ人物が一つの学校では自分を主張したら落ち、協調性を出したら採用になった。 採用基準はどうなっているのか? 

会場の北大冠小 今奥校長先生:講師の場合は、最終面接までいくと現場校長の評価が入れられるが。 基準はいくつかあるが、提案力は評価している。 

F:ジャッジする力はどこで育てるの?家庭では。それが育っていない子どもを学校に、というのは変ではないか。 長時間労働の因習からどう逃れるの?というジャッジをしていく必要がある。 

教員だけで考えてもわからないので、コンサルのような外部の力も必要。

 

〜休憩〜

 

会場:日本の先生は自分たちが早く相当優秀なことに気づいた方がいい 。例では2年計画で授業改革に取り組んだところ、1年でマスターして効果的な授業をできるようになった。 

F:全国でも優秀な先生の例があるが、なぜモデルにならないのか。 

良いとなればみんながやっていくのに、なぜ広がらないのかは考えないといけない。 

K:いろいろあると思うが、もっと積極的に発言したらいいのでは? 忖度しすぎなのではないか? 

「もっと、君、自分の力を信じて発言したほうが良いよ。」と言っている。他責にしているうちは何もできない。ガツンとされてもいじゃないか。 

F:もう少し発言しやすい構造を作ってあげることも必要では? 

S:保護者の協力もひつよう。改革をする段で、保護者への説明や理解が必要と言われることがある多い。

F:四条畷市役所職員コンサルティングの例でも最初ぼーっとしていた職員がマインドセットしたら本気になった。それが必要。こういうことをしていったら良い教育ができる、という構造を理解してもらう。学校現場は企業から学ぶべき。

デパートでは、クレーム処理を専門が行う。コミュニケーションスキルの高い社員がお客のクレームを受け入れつつ、不当な要求は断り、自分たちの通すところも通す。

S:大分の学校でも担任が対応しきれないものは教頭が受け、その後担任、教頭、校長で対応している。

F:建設会社の専務をしていたころ、クレームは全て自分が対応した。この方が若い社員が仕事ができる。教員も同じで、若い教員に全権委任して、クレームも受けていたらメンタル不調や学級崩壊になる。

K:クレームを PTA 会長が受け持つためにフリーアドレスをとって周知したとき、校長、教頭に喜ばれた。全国のメンタル不全教員の率を保護者に伝えた。学校の現状を保護者に PTA から伝え、プラス、クレーマーがいることも伝えると反対する親はいなかった。

子どもに迷惑、不利益が及ぶことを考えると反対する親はいない。クレームは激減。

PTA会長へのクレームはゼロ、直接学校へのクレームは10のうち1に減った。違う場面では、学校はサービス産業、福祉の場ではない、ということもお手紙を書いている。

S:PTA会長への風当たりはどうでしたか?

K:ロジカルでは負けないので言えないでしょう。

F:中学の PTA会長も2年やった。荒れた中学だったし、教員もへとへと。緊急保護者会が開かれ、「生徒たちは落ち着いてます」と言われるが。

深夜の巡回を保護者でやった。加えて、不良がたむろする時間に巡回し、早く帰れ、と言って回ったが、親からはクレームが来た。恫喝された。が、訴えられるわけもなく、青少年健全育成指導員でもあったので、続けた。うるさい大人が続けることで、同校では被害が減った。PTA の役割として、自分たちの覚悟として、子どもへの悪影響を排除した。

K:保護者をお客さん扱いしすぎている。親は保護者ではなく、味方。一緒に問題解決すべきパートナーとして巻き込む方が参画意識、賛同を得られる。保護者は学校の業務範囲を知らない。ディズニーランドとの違いが分からない。開示して、仲間に入れる

S:横浜の小学校では、PTA総会をワークショップにした。教員、保護者を一緒のテーブルに配置して、その中で出てきた話題で、こんな学習したい、と教員が発したアイデアに専門家が繋がったりした例もあった。 

K:保護者のうちのキーマンにフランクに相談するのがいいんじゃないか。プロシューマの発想。 

お客さんだとおもっている保護者に一緒にやる事を提案して、活動を関係者すべてに広げる。 

学校はキーマン、保護者との付き合いが必要。 いじめがあったとき、PTAとは別の「おやじの会」が校内を回ることを提案した。みんな顔を知っているので、巡回したらなくなった。いじめは起こる。道徳的なことを言ったら地下に潜る。強い父性をしめした。 

F:見回りは賛同が得にくかった。夜遅いので。女性の副会長は「主人ダメ、といっているので」と断る 2人で始めて18人になった。これくらいになると当番制にできた。誰でもいい。大人の姿を見せることが目的。

S:授業参観を止めませんか?その代わり通年見学自由にしたらどうですか?という提案をしている。 

いつでも見られても見てもいい指導をしよう、と。 

それを思いついたのは、参観月間があった学校で、その月は教室がしっとりする。いつでも見られてよい指導・良いしかり方もできる。 保護者が通年出入りできる環境を作ると学校の荒廃改善する例もたくさんある。

K:その意味でも保護者が学校に多く関わるのが必要。 

学年だよりをなくそう、と言ったらおやからわが子の動向が分からない、と言って来た親もいたが、わが子の動向が分からない親って・・・? 

先生はいかに応援団をもつか。 経営者は「手抜きする」のが必要 学校も肩の力を抜いて保護者に一緒に担ってもらうようになったらどうか 

 

S:春日市でCSを進めた元校長に聞いたら、も教員は自分の力の10割出そうとするが、1人ではムリ。周りを巻き込んだら10割以上の力が出せる、と言う。 

 

F:モデルを使ってどうしたらいいかを考えて行ったらどうか 。

PTA総会の出席率は?(会場はそういう人しか来ていないので高い (笑)

 

K:PTA改革もやってみた。意識の高い保護者もいる。 後任3名立候補した。意義の低いことは止め、子どものためにどうやるかを進めると参加率高くなる 

F:PTA総会出席率は1割。低い 面白くないから。 一生懸命やると周りから次の人がやらないからやめて、と言われた。突出してやる人がいると楽でなくなる。PTAやる人は意識高い。自分の子どもが良くなるために、と考える。だが、自分の子どもだけ良くても良くならず、周りの生徒も良くならないと自分の子どもにも影響する 。やりすぎて、次世代いなかったが… 

校長の働き方改革も、全体のシステム・流れ、理念を定着させることが必要。

S:藤枝で風土を作ろうとしている。地域のみんなが来られるように学校の1室を解放してお茶が飲めるようにしようかと。 

K:自分が地域のひとを巻き込むためにやったのが、地域の花壇を作ること。地域の人にも、学校にくる、行く、という機会を設けると仕組みになる 

F:PTA総会は10分で終われるようにした。 代りに入学説明会でがっつり聞いて欲しい保護者に説明した。

K:自分は運動会を利用した。「みんなよかったじゃん、順位なんていい、笑顔でよかった」と伝えた。実は、後ろの保護者に向かって言っていた。 

F:問題のある保護者は来ない。酔っぱらったおやじが乱入したことがあったが。

入学説明会が唯一揃う。

K:卒業式で、やりたいことやれよ、やりたいこと$得意なことが仕事、これを探してほしい、30年かけても。と伝えた。 

 

(会場)38年会社員だったが、肌で感じたところ、生きいきした組織はトップから社員まで思いを共有している。学校は建学の精神があるが公立は、どんな目指すことを共有するんだろうか。

 

F:漠然とした校訓が多い 

 

K:みんなが目指すものを共有することは企業も同じ。抽象的なものでは心ひとつにならない 保護者を巻き込んでワークショップして、「すべては子どものために」になった。すとん、とおちるものがないと、そこにつながらないものは止める、ということができる。

 

F: 不良でも、法然上人の像に手を合わせていた。私立は浸透している。

S:公立でもコアメンバーで一つのミッションを決めて、そこに向かっていくことにした。 学級目標レベルでもやってみたらいい。(ひと言で) 

F:妻が小学生に英語を教えている。自分のことは自分でする、とずっと言い続けている。これがすごいな、と思う。 

S:ベテランになってから自分の教育観が確立した人で、になって若いうちからしっかり目標を持っていたらよかったと思う、という教員の声がある。 

F:教員も学校もしっかりとした理念を頑固に持っていたら。 

 

会場:PTA役員も、一部の人が盛り上がると続かない。むしろ1年単位にして親派をつくることでうまくいった。PTA会長がクレーム受け付けることをしたが、保護者の中にメンタル不全の人がいて大変だった。

 

区役所の職場支援スタッフ:福祉的側面を教員がせざるを得ない場面がある。家庭で明らかなネグレクトがあり、地域を巻き込みたいが開示できない事情もある。PTAでも受け止められない。

 

S:福祉案件はコミュニティスクールをうまく利用している例がある。春日市では、コミュニティスクールのメンバーに行政を入れている。学校がいかに福祉の問題を抱えているかが分かりやすい。行政が引き取る手段が分かりやすかった。

F:警察との連携など、管掌する部門との連携が必要。

S:子どもの万引きなどでは、守秘義務を守ってもらう前提でコミュニティスクールで共有している。学校任せにせず、みんなで対応した。学校の対応がまずくて報道に叩かれる、ということはない。

F:福祉、児相、警察案件は自分たちの手に負えないことの意識も必要。

会場:クラス会が月1回あり、子どもの様子を報告することに終始しているため、参加率が悪かった。これを保護者がオーガナイズすることにして、読めばわかることはやめ、議題について保護者同士のメーリングリストで決めて進めるようにした。運動会の親子遊戯は先生がユーチューブに挙げて、保護者がいつでも見られるようにした。

日々の連絡帳が手書きだが、保護者側としては、手書きじゃなくてもいい。先生方はパソコンより手書きが早い、と言われている。

S:補足 保護者会は保護者が議事録をとるというのもやっている。ベタ打ちで。

K:保育園の壁に保育士が飾るものを作るのは止めさせて子どもが作ったものを掲示したら、子どもも、親も、保育士も全員WinWin。

S:学級だよりを子どもが担当して、先生は時間ができ保護者からは喜ばれた例もある。

F:全般にIT力少ない。

K:ネット環境が整備されていないし、予算もない

会場小学校教員男性:自分がモンスターペアレント? 

急激に子どもが幼稚園に行きたがらなくなった。先生に相談しようと思ったが、これは相手にプレッシャーを与えるか?と思い、電話してみた。まず、幼稚園の園長がでて、勤務時間外であることを告げられた。 事前にどんなことはどんな対応、と決めておいてもらえると良いと思う。

うまく保護者の意見を吸い上げる仕組みがあれば。 

F:保護者が学校に相談するときのレギュレーションをつくったらいいか?

めんどくさい案件は文書で、と決める。教育の質を以下に担保するか。教員の長時間労働を改善しなければ時間短縮すればいいわけではない周りを巻き込む、保護者、PTA、IT、などなど 

 

〜16:30 〜