働き方見直しを考えるうえで、授業準備にかかる時間を短くすることはどうしても必要ですが、「準備が短いと授業の質が落ちる」という思い込みを払しょくできる授業プランです。

学校WLBプロジェクトリーダー 澤田真由美 & イエナラボ 川崎知子さんとで作成した新プランです。お問合せはWLBC関西まで。

授業プラン

子どもの育ち&先生の時間を両立させる授業プラン

~子どもも幸せ、先生も幸せ~ 

 本プランは、標題通り、先生方が残業無し、最短時間内で準備をし、子どもたちの力を最大限に伸ばすことのできる授業プランです。1 単位時間の授業の準備、いわゆる教材研究にはその倍の90分以上を掛けなければ「良い授業」を作れないと言われています。仮に前日に翌日の6時間目までの授業を準備するとなると、9時間も掛かる計算になってしまいます。若手の先生方や、熱心な先生方の中には毎日残業をして夕方の5時過ぎから真夜中まで準備をしている方も少なくないかもしれません。逆に、調査によると、報告書や事務作業、校務分掌に追われて、授業準備の時間が足りないと答えている先生が 94.5%います。子どもたちに対して罪悪感に近い思いを抱いている先生方も少なくないのではないでしょうか? 

 

本プランでは、1週間約25時間分の授業を、金曜日に30分~1時間でまとめて準備が出来ます。実際には、1日1時間を「ブロックアワー」という本授業プランのメインとなる時間にしますが、それにより他の時間の準備も最小限にすることができます。なぜならば、子どもたち自らが見通しをもって毎日を過ごすことが出来るようになるからです。 

 

らに、本プランを続けていくと、子どもたちの主体性、計画性、実行力、ふり返り力、そしてコミ ュニケーション能力等、次期学習指導要領でも重要視されている力を最大限に伸ばすことが出来ます。また、新学習指導要領に登場した「カリキュラム・マネジメント」(教科横断型授業)の一つの実践例とも言えます。もちろん、漢字や計算などの基礎・基本も、子どもたち自身が納得するまで主体的に取り組むようになるので、しっかりと身につきます。さらに、友達と話し合ったり、プレゼンをしたりする機会が増えていくので、クラスの雰囲気も良くなります。 

先生から子供への声かけ例

  • 分からない時は、まず近くにいる友達に聞いて、それでも分からなかったら、分かりそうな子に聞いて、それでも分からなかったら先生に聞いてね。
  • 分からないことは恥ずかしいことじゃないんだよ。分からないまま、分かったふりをする方が恥ずかしいよ。^^

→このような声かけをすることで、分からない時には聞くという学びの姿勢を育てるとともに、「先生が頼られてばかりで忙しい!」授業からの脱却を目指します。

小学3年生での実際のふりかえり例

授業の様子はこちらからご覧いただけます。

動画:Find アクティブラーナー↓

授業者の声

  • 今まで全然学習に取り組もうとしなかった子がブロックアワーをきっかけに一生懸命学習するようになりました。
  • 今まで、ただ黒板の字を写すだけだった子が、自分から作文を書いたり、漢字や計算ドリルを進めるようになりました。
  • 今まで、宿題にまったく取り組まなかった子が、自分から家で漢字練習をしてくるようになりました。 
  • 授業中に、子どもたちの成長を感じて、感動することが増えました。
  • 休み時間にも、友達同士で次の時間に何の勉強をするか話し合っています!
  • 小学校3年生の社会の『昔のくらし』の学習では、子ども自ら国語の『ちいちゃんのかげおくり』を思い出し、国語の教科書を開いて戦時中の暮らしぶりをまとめていました。

 

実施クラスに T.T.として入ったことのある講師の声

  • 子どもたちが課題に積極的に取り組み、課題が終われば別の友達のところへ行って説明をしたり、問題作りをしたりしていました。とても生き生きとしていて、目の輝きや空気感が違いました。

導入した学校の管理職の声

  • 学習に課題を抱えるあの子まで、一生懸命に授業に取り組んでいますね!

授業参観者の声

このプランを通して、3 年生なのに自分で計画的に学習して、自分で振り返って改善している子!遊びたいけれど計算ドリルやらなきゃって自分で頑張っている子!自主的で意欲的で、楽しそうに学ぶ姿が可愛かったです!(都内公立小学校教諭) 

仲の良い友達のところや、同じ内容に取り組んでいる友達のところに行って、教え合ったり励まし合ったりして学習を進めていたのが印象的です。

秋田明子さん(保育士・小学生の母) 

これまでの授業の概念とは全く違うものでした。先生が教えるのではなく、アドバイザーというような印象で、自分で調べたり、教え合う姿は点数というところだけでははかることのできない力を養うことができるだと思いました。学力や個性、性格の違う生徒が、それぞれを発揮できる環境つくりとして、川崎先生の取り組みがより広がることを願っています。

大澤裕子さん(女性経営者専門コンサルタント)

子どもたちの振り返りより

・ もっと漢字の時間を増やさないと終わらないと思う。

・ 来週は社会の新聞を完成させたい。

・ 作文を終わらせられたので、とてもうれしいです。

・ 自分でも計画がうまくなったなと思いました。

・ 来年もやりたいです。

とある忙しい先生の1週間の放課後の時間の使い方例

→「持ち帰り仕事はゼロ」が実現します。

Q&A

Q:校内研修のテーマとできますか?

A:もちろんです。最初の1回を全体会として、各自・各学年で研究授業を進めながら、校内全体でより良い授業を作り上げていくことができます。研究授業の準備も本当に必要なことに必要な時間をかけることができます。

 

Q:低中高の各学年でできますか?

A:1年生から出来ます!高学年ほど従来の授業準備は大変なのではないでしょうか。高学年こそ、子どもたちが力を発揮します。

 

Q:教科によっての違いはありますか?

A:教科横断型です。1~2年生なら国語、算数、学活、3~6年生なら国語、算数、理科、社会、総合、学活の時間に取り組みます。

 

Q:ただのプリント学習と何が違うのですか?


A:自分で計画を立て、選択することを大切にしています。プリントを用意したとしても、子どもたちが自分に必要かどうかは自分で考えます。丸付けを子どもたち自身がすることで、自分が理解できているかを自分で確かめます。分からない問題に出会った時や、答え合わせの時に、友達とかかわり合うことで、学び合う姿勢も身に付けます。慣れてくると、教師がプリントを用意しなくても、自分から教科書やドリルで復習をしたり、自分たちで問題を作り合って、理解を確かめ合うようになります。

 

Q:教材研究はこれまでとどう変わりますか?

A:その単元の目標だけを確認し、子どもに伝えます。時間配分や、活動は子どもたち同士で考えられるようになります。

 

Q:なぜ時間がそんなに短くできるのですか?

A:発問を考える時間が全く必要ないからです。今まで教師が一人でやっていたことを、子どもたちと一緒にやるのです。

子どもの育ちと先生の時間を両立させる授業プラン 提案者

川崎知子

イエナラボ http://t-kawasaki.info/

 

東京都江戸川区と江東区の小学校で担任として11年間勤務。

学級崩壊を経験し、すべての子どもと信頼関係を築くことの難しさと大切さに気が付く。

2009年にオランダのイエナプラン教育を知る。2011年より日本イエナプラン教育協会千葉支部としての勉強会をイエナカフェという名前で毎月1回開催。墨田区や江東区では、子育てメッセなどで、保護者向けにも開催する。通算50回以上。 

 

2015年の夏休みにオランダでのイエナプラン研修に1週間参加し、子どもたちの自然に学び合う姿、イエナプラン校の校長先生の言葉に感銘を受ける。帰国後、小学校2年生のクラスでベンチを置き、イエナプラン教育のサークル対話やブロックアワーを実践。 

 

翌年には20名程度の教育関連者や他校の保護者等が授業を参観。Findアクティブラーナーの取材も受ける。江東区の教育研究会の研究授業でもイエナプラン教育と『学び合い』(上越教育大学西川純教授提唱)を中心とした「特別の教科 道徳」の先行授業を行う。 

 

2人の息子の出産と育児を経験したことで、それまでは難しいと感じていた保護者との連携の重要性を再認識し、より積極的にかかわるようになる。また、イエナプラン教育の実践が育児をしながらの働き方にも好影響であることを実感し、2017年7月の「学校働き方改革フォーラム」で「子育て中でも働きやすくなる方法」として紹介。 

 

2017年9月から12月の3ヶ月間、「日蘭イエナプラン教育専門教員研修」に参加し、オランダでのホームステイを経験しながら、イエナプラン校での見学、実習を行い、イエナプラン教育専門教員資格を取得。 

 

研修に合わせて、夫と2人の息子とともにオランダに移住。6歳の長男を現地のイエナプラン校に通わせながら、イエナプラン教育の研究を続けている。個人事業主としてのビザ取得のためにイエナラボを立ち上げ、ブログやzoomを通して日本へ発信をしている。 

川崎知子氏からのメッセージ

長男の育児休業明け、育児経験のある先輩教員の方々の勧めで、1ケ月間の「育児短時間勤務」を取得しました。4月中は、毎日8時15分~13時15分までの5時間勤務でした。1歳で保育園に通い始めたばかりの長男の慣らし保育もあり、とても助かりました。

 

ただ、4月の後半になると家庭訪問などもあり、夕方まで勤務せざるを得ませんでいた。「サービス残業」でした。さらに、持ち帰り仕事もたくさんありました。

 

その経験から、次男の育児休業明けはフルタイム復帰をしました。復帰とともに異動をし、長男と次男は別々の保育園になってしまったので、帰りは1時間かけて2園を梯子して帰る生活でした。仕事が終わらず、週に1回は夫にお迎えを頼み、夜9時まで残業をしていました。

その年に、この授業プランを生み出しました。 

 

翌年は、学年主任になり、初任者の指導担当にもなり、国語と道徳の教科主任、通知表担当、避難訓練担当で、我ながらとてもたくさん仕事を抱えていたと思います。 それでも、この授業プランのおかげで、毎日勤務時間内に仕事を終えられるようになりました。

 

代わりに、夫が息子たちを迎えに行ってくれる日は、校内外の友人とお酒を飲みに行ったり学校以外の人脈を作ったりできるようになりました。まさに、ワークライフバランスの取れた生活が出来たのです。

 

実は、クラスには様々な困難を抱えている子がいました。4月には大声を出して授業妨害をする子もいました。その子が、徐々に自分から学習に取り組むようになったのです。みんなと一緒にグループ活動もするようになり、笑顔が増えました。すべての子が、1年かけて自分らしく成長します。

 

まさに、子どもも幸せ、先生も幸せ・・・ぜひ一緒に楽しく、授業を創りましょう!!

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